B.1.3.15 機能的電気刺激(FES)
歩行や物をつかむといった動作に合わせて電気刺激で筋を収縮させる方法である。下垂足に対する腓骨神経の刺激、上肢の FES、反対側の手の動きで刺激を制御する CCFES、FES サイクリングなどがある。
表 B-36 機能的電気刺激(FES)
| 区分 | 文献 | P | I | C | O・結果 | 結論 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| G | [1] 脳卒中治療 GL 2021〔改訂2025〕 | 下垂足を呈する脳卒中 | 歩行機能を改善するための FES | ― | 行うことは妥当である(推奨度 B、エビデンスレベル高) | 有効 |
| G | [2] NICE NG236 2023 | 脳卒中 | 手や腕への電気刺激 | ― | ルーチンには提供しない。筋収縮はあるが抵抗に抗して腕を動かせない人には、包括的なリハビリテーションの一部として試すことを考慮する。下垂足の FES は NICE の別のガイダンスに従う | 無効(上肢のルーチン使用) |
| G | [3] 理学療法 GL 第2版 2021 | 歩行障害のある脳卒中片麻痺 | FES を用いた歩行トレーニング | 行わない | 条件付き推奨(エビデンスの強さ C) | 有効(条件付き) |
| Lv1 | [4] Cochrane 2025 | 脳卒中 | FES(と筋を強く収縮させる電気刺激) | 刺激なし・シャム、同じ活動の練習 | FES は同じ活動の練習と比べて活動 SMD 0.22(95%CI 0.11〜0.34、35試験・1,193名、high)と小さな効果。刺激なし・シャムと比べると活動 SMD 0.42(moderate) | 有効(効果は小さい) |
| Lv1 | [5] Cochrane 2020 | 発症3か月以上の脳卒中(4 RCT・831名) | 腓骨神経の FES(モーター・ニューロプロステーシス) | 短下肢装具 | TUG とバランス(moderate)、歩行速度・持久力(low)で短下肢装具より優れていなかった。ADL の自立を報告した研究はない | 無効(短下肢装具と同等) |
- 日本脳卒中学会 脳卒中ガイドライン委員会(編). (2025). 脳卒中治療ガイドライン2021〔改訂2025〕改訂項目. https://www.jsts.gr.jp/img/guideline2021_kaitei2025_kaiteikoumoku.pdf(2026 年 10 月 4 日閲覧)
- National Institute for Health and Care Excellence. (2023). Stroke rehabilitation in adults (NICE Guideline NG236). Retrieved October 4, 2026, from https://www.nice.org.uk/guidance/ng236
- 日本理学療法士協会(監修), 日本理学療法学会連合 理学療法標準化検討委員会 ガイドライン部会(編). (2021). 理学療法ガイドライン 第2版(第1章 脳卒中理学療法ガイドライン, pp. 1–106). 医学書院. https://cms.jspt.or.jp/upload/jspt/obj/files/guideline/2nd%20edition/p001-106_01.pdf(2026 年 10 月 3 日閲覧)
- Scrivener, K., Ada, L., Glinsky, J. V., Dorsch, S., Jamieson, S., Brighton-Hall, S. M., McCredie, L., Hanekom, A., & Lannin, N. A. (2025). Electrical stimulation of the motor system after stroke. Cochrane Database of Systematic Reviews, 2025(12), Article CD015338. https://doi.org/10.1002/14651858.CD015338.pub2
- Mendes, L. A., Lima, I. N., Souza, T., do Nascimento, G. C., Resqueti, V. R., & Fregonezi, G. A. (2020). Motor neuroprosthesis for promoting recovery of function after stroke. Cochrane Database of Systematic Reviews, 2020(1), Article CD012991. https://doi.org/10.1002/14651858.CD012991.pub2
v0.1(テスト版)・2026-10-10 時点。誤りを見つけた方は報告のページからお知らせください。