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    付録B 介入手段一覧

    第5章 5.3 で構成要素ごとに紹介した介入手段について、効果を検証した文献をまとめた早見表である。第5章では、介入にはコスト、リスク、予後を変化させる効果の3つの属性があるのであった。本付録はこのうち「効果」を、介入ごとに PICO の形で示す。

    どの介入を載せるかは、ガイドライン、ステートメント、コクラン・レビューに記載があるかどうかで決めた。ある介入の下位の手技が見つかったときは、同じ親を持つ手技も調べた(例:他動的関節可動域運動を見つけたら、自動介助・自動関節可動域運動も調べる)。各介入には、PubMed に収載されている文献とガイドラインのなかから、エビデンスの区分が高いものを最大5つ選んで載せた。ただしガイドラインは3つまでとし、残りはシステマティックレビューなどから選んだ。推奨は数値を示さないことが多く、ガイドラインだけで表が埋まると効果の大きさが分からなくなるからである。効果が乏しい、あるいは不確かという結果も、そのまま載せている。さらに、害を示す資料や、対象によって逆の結論を示す資料が5つに入らなかったときは、「補足」として1つまで加えた。

    第5章 5.3 には挙がっていないが、リハビリテーションの届け方(訓練の量、開始の時期、早期支援退院、在宅、遠隔など)は B.5 にまとめた。また、補聴器や鍼のように他の診療科や補完代替医療の領域の介入であっても、生活機能(活動・参加)をアウトカムにした資料があるものは、主な標的に合わせて各節の末尾に加えた。

    表を読むときに注意していただきたいことが2つある。第1に、P(対象)は文献ごとに違う。本書は総論であるから疾患ごとに介入を分けていないが、効果は対象によって変わりうる。同じ介入でも、ある対象では有効、別の対象では無効ということがある。第2に、「結論」は文献自身の結論であって、本書の判断ではない。「効果不明」は効果がないことを意味せず、効果があるかどうかを判断できるだけの証拠がまだないことを意味する。第5章で述べたとおり、リハビリテーションの介入は標準化しにくく、介入の量や方法が文献ごとに異なることも、この判断を難しくしている。

    表 B-1 エビデンスの区分と結論の区分

    区分 内容
    G 著名な学会・公的機関のガイドライン、ステートメント。推奨度とエビデンスの確実性を原文のまま O 欄に添える
    Lv1 ランダム化比較試験(RCT)のシステマティックレビュー・メタ解析
    Lv2 RCT
    Lv3 非ランダム化比較試験、コホート研究
    Lv4 症例集積、症例対照研究、横断研究
    Lv5 機序に基づく推論、専門家の意見、ナラティブレビュー
    補足(Lvn) 5つの枠の外に加えた資料。害を示すもの、または対象によって逆の結論を示すもの。括弧内はその資料の区分
    結論 内容
    有効 対照と比べて効果がある、または推奨する
    効果不明 効果があるかどうか判断できない(証拠の確実性が低い、結果が一致しない)
    無効 対照と比べて差がない、または推奨しない
    有害 害が利益を上回る

    各表の列は、区分、文献、P(対象)、I(介入)、C(対照)、O・結果(アウトカムと結果)、結論である。


    v0.1(テスト版)・2026-10-10 時点。誤りを見つけた方は報告のページからお知らせください。